只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!



何処かで感じていたんだ。


俺の態度のせいで、美桜が泣きそうだったんじゃないかって…



けどまぁ、そんなのは俺の勘違いでしかないんだろうけど。


どうにも素直に言えない自分が憎らしい。
ド直球の花音と大和みたいになれたらとさえ思う。



「く、くく、黒髪だもんねー?私」


「…は?」



いきなり何を言い出してんだ?こいつ……


黒髪?何だそれ。



「クラスの子達は髪、ほとんど染めてるもんね?和装って言ったらぁ…黒髪の方が合うっちゃ合ってるか!うんうん」



混乱する頭を整理する暇もないままに、次々と謎の言葉を増やしていく美桜。


髪染めてるから何な訳?
衣装と何の関係があるってんだよ…



「ちょっと.…訳分かんないんだけど……」



いや、本当は大分分かっちゃいないけど。



「だーかーらー!髪が落ち着いてるから似合ってるねってことでしょ?」


「……。……こっ……」


「こ?」


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