只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!
もう帰っちゃおうかな。
でも…クラスの子と鉢合わせになったらヤだし……
しばらく作業をぼーっと眺めた後、どうしようかと考え込んだ。
外に立ててある大きな時計を見ると、下校時刻まであと30分はあった。
ん~、ちょっと待っとこう。
30分ならそんなに長くな……いし…
……へ?
そんなことを悩みながらふと教室のドアへ目を向けると、そこには居るはずのない人物が立っていた。
「な、……なお、と……」
嘘…
なんで?どうして!?
この場所のことは誰にも言ってないのに…
「なんで此処に?」
思ったことがありのままに口を吐いて出た。
こんな所、用もないのに来るはずないし…
「…来ちゃ悪いのかよ?」
そう返すと、直人は機嫌の悪そうな顔を浮かべる。