只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!



今壇上に立っている会長を見つつ、はぁっ…とため息が出る。


私は知らなかったんだけど、去年も羽山先輩は騎士の役で出ていたんだって。
だからかこの場の誰よりも慣れてる感じがする…


その後に出番なんだよ!?
こんなに手慣れた人の後に!


嫌だー、無理~!



今にも逃げ出したい気持ちでいっぱいになる私。



…王子役の三人はきっちり役をこなしていた。


今までの練習の成果か形もスッゴく様になっていて…


あの、あ・の・めんどくさがりの直人でさえも真剣にしてるんだもん…


不覚にも見蕩れてしまった。


今までだったら、



はいはい、顔整ってる人は何でも似合いますよねぇ?ワロスワロス!



…って具合だったのにさ。




「あと30秒で眞中さんのシーンね?」


「あっ、はい」



笹沼先輩に促されて袖の一番手前まで移動する。


< 357 / 896 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop