只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!
直人が段々とこっちに体を寄せる。
さっきまでごちゃごちゃ考え事してたのが嘘みたいに、今私の思考は停止状態。
スッゴく近くにいる直人を見ることもままならず…
目を開けてさえいらんなくてぎゅっと固く目を瞑った。
「これで予行は終了でーす!皆さん、お疲れ様でしたぁ!」
フッと暗くなったのが分かって目を開いた。
直人と顔を近付けていたのがどれ位だったのか…
数えてはいなかったけど私にはとても長く思えた。
オレンジ色の優しい光が体育館内を照らす。
周りからは一通り終わった嬉しさからか拍手が飛び交っていた。
「お疲れ」
「うん…お疲れ様」
目の前には直人が立ってる。
さっきよりは大分と離れてるのに。それなのに…
胸のドキドキは収まってくれない…