只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!
何をするでもなく、ただただ一人校内を歩いた。
「このポップコーン、甘すぎ~」
「うわっ!マジだ」
「豚汁いかがですかー?」
周りを見ると皆楽しそうに笑っている。
ワイワイと賑わっているのがまるで別世界に見えて…
私も文化祭、楽しみにしてたんだけどな…
はぁ、花音には申し訳ないことしちゃったな…
今頃、直人は二人の間に乱入したりしてるのかな。
…どう動けば正解だったんだろう。
どっち付かずの私は、結局ただの偽善者に過ぎない…
そんな事、分かってたのに……
結局最後まで、私は選べなかった。
選ばなかった。
ただ、逃げただけで…
「ごめん」
呟いた言葉は、
一体誰へのものだった?