只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!
「ねぇねぇ」
「はい?」
ポンと肩を叩かれて振り向くと、二人の男子が目の前に立っていた。
見たことないなぁ…
私服だし、他校の人か?
「おっ!かなり当たりじゃね?」
「俺らと一緒に回ろーよ」
な、なんか慣れなれしいな。この人たち…
めっちゃテンション高いし。
こっちは落ち込んでるんですよ。
それどころじゃないっての!!
「ごめんなさい。忙しいから他の人に頼んでみて…」
「え~?別にいいじゃーん。一緒に遊ぼーって!」
「なっ…」
不意に掴まれた左手首。
力任せに握られて、そこがキリキリと痛みが走る。
「やだっ…、離して!」
「おい、口塞いどけ。どっか連れ込むぞ」
「だれか…んぐっ!」
声も出せない状況に頭がパニックになる。
怖くて怖くて、自分の今起きている現状が、全く理解出来ない…