只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!
ライトを当てられた大和に悲鳴にも似た歓声が起こる(主に女子)。
「大和くーん!!」
「キャー!カッコいい~!!」
うちの生徒はオープニングでも見ただろうに。それでも興奮状態だ…
「国や父上に決められた相手と契りを交わすつもりはありません」
劇が始まった直後。
まるで喧騒のようにざわめいていた体育館。
それを…大和の声がかき消した。
真剣なその姿に会場が静まり返る。
誰もがその一点に視線を注いでいる…
一度は落ち着いた私の心拍数…
だけど、大和の演技を見ていたらまた上がっていく。
緊張感が高まっていく…
大和が真摯に打ち込む理由…
それって一体…何なんだろう。