只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!
その後、
生徒会長や直人の登場でまたワーキャーとなっていたけど、基本的にスムーズに劇は進んでいった。
少し疑問があるとすれば私の初めの登場だけ誰も何も言わなかった。
口を開けてぽかーんとしてる人もいた。
何さ…示し合わせたようにおんなじ態度を取らなくなっていいじゃんか!
似合ってないのは本人が一番分かってますからね!?
壁にある姿見に私が映る。
可愛らしさが引き立つふんわりとした色合いのドレス。
姫役に適した人なら幾らでもいるであろうに…
これじゃドレスも着られ損だよ。
ふぅ…と深いため息が出た。
「眞中さん」
突然ポンと肩を叩かれて、振り返ると笹沼先輩が。
「お疲れ様です」
劇の支障にならないようにしなくちゃ…
そう思って小さめの声で返す。
「今日も良い調子ね。何か…悲壮感が漂ってる感じで」
「そう…ですか」