只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!
「文化祭終わってから…生徒会長に雑用、頼まれてて…」
「羽山先輩に?」
生徒会長という言葉を出しただけで目付きが変わる。
どんだけ会長のこと嫌ってんだか…
会長に雑用頼まれたのは半分嘘で半分ホント。
確かに雑務はお願いされたけど、こんなに早く出なくてもいいし毎日じゃないもん。
「短い間だけでもうすぐ終わるからさ…言ってなくてゴメン!」
「…許さねぇ」
「へ?」
予想以上の言葉が返ってきて間抜けな声が出る。
それと同時に頭に軽い衝撃…
ポンッと乗せられた手は私の髪の感触を楽しむかのようにするりと下りていった。
「もうすぐ終わるんだろ?なら俺も一緒にやる」
「で、でも…」
「ダメ。黙ってた美桜に拒否する権利はないから」
なんて…なんて横暴なんだ!
けど…これは直人の優しさからだから。