只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!
そう考え込んでいると、ふと前から気配が…
その正体を探るべく目を向ける。
すると、結構な近さで松田くんが立っていて…
ち、近い…!
「久しぶりだね?美桜ちゃん」
「あ、うん…久しぶり……」
女子を悩殺せんばかりの笑顔。
そして、その女子たちからは殺気に似た視線を感じる!
「んー?」
「眞中ちゃーん、説明プリーズ」
「瞬くんと知り合いなの~?」
「いや、知り合いというか…ちょっとした顔見知りで…」
問いつめてくる彼女らの口許は、辛うじて弧を描いている。
が、引き吊っていて全く意味を成していない。
それに目が笑ってないんだもん!
怖いよ!
「ひどいな、美桜ちゃん。
俺はあの日のこと、忘れた事ないのに…」
「ま、松田くん!?」
何、その意味ありげな言い方!
何、その憂いを帯びた顔は!?
そんな風に言っちゃったら誤解され……