只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!
承けてくれるよねって…
これって決定事項なの?
突拍子もないことに、頭が付いていかずくらくらしてくる。
「えーと……あのさ、私…モデルをする気はないんだよね」
「え?」
「前の撮影はただの服の記録用だし、お手伝いの一環だったんだ。
だから…ごめん」
まさか断られるとは思ってなかったんだろう。
かなり驚いた顔の松田くん。
気を悪くさせちゃったかな…
でも、こういうのって気楽にやっちゃいけないでしょ?
真剣にお仕事してる人たちに失礼だもんね。
「撮影とかチョー興味ある~」
「ねぇねぇ!見学行ってもいい?」
重苦しい雰囲気が流れる中、甲高い声がそれに割って入ってきた。
あっ、さっき窓から見てた人たちか。
松田くんに話し掛けた二人組をきっかけに、たくさんの女の子が松田くんの周りを囲む。
しかもご丁寧にひと睨み効かせながら…