只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!
況してや…
「今回のことは忘れて!無かったことにしよう?」
こんな台詞をさらりと言って退ける自体、俺への好意なんて微塵もなさそうだし…
忘れてって…
無理に決まってんだろ?
なかった事になんか出来る訳もねぇ。
ぐっと身体を離して美桜と顔を合わせる。
「美桜…泣きすぎ」
「うぅ…見ないでよ。今の顔絶対ブサイク…」
「んな事ねぇって」
恥ずかしそうに俯く美桜。
目尻に溜まった涙が夕陽に当たってきらきらと輝いて…
寧ろ…綺麗だ。
「あの、ね…そろそろ放してくれない…かな?」
「…苦しかったか?」
若しくは嫌だったか…
「ううん!ドキドキし…て………!!」