只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!
言った途端に耳まで真っ赤になる美桜。
こいつは…
そんなの言われたら期待しちまうだろうがっ!
しかも天然でやりやがるんだから余計質が悪い。
「えっと……その…」
それ以上はどうも言葉が続かないようで、代わりに俺のシャツの袖をぎゅっと掴んでくる。
あーもうマジで。
煽んないでよ…
理屈とか…そういうの?
どうだって良くなるじゃん。
「美桜…」
名前を呼ぶとぴくりと反応する。
ゆっくりと…恐る恐るといった感じで顔を上げてきて…
泣き腫らして潤んだ瞳には、俺しか映っていない。
「俺…お前の事が……!」
「誰だーー!!残ってる奴らはぁ!!
もう下校時刻過ぎてんだろう……って眞中と藤堂か」