只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!
だから…
「俺でも傷付くんだぜ?嫌われたんじゃないかと思ってさ…」
わざとらしくガックリと肩を落としてみれば、美桜は分かりやすく慌てふためいた。
「ご、ごめんね!全然!全く!嫌ってなんかないし…」
「じゃあ好き?」
「うん!好き!……………ふぁ!?」
これでチャラにしてやるよ。
簡単に乗せられてしまう美桜に口角が上がる。
と同時に、一抹の不安も沸き起こった…
こいつ…。押されたら流されちまうんじゃねぇかと…
「いや、あのね!好き…は好きだけど友達としてというか…」
「分かってる分かってる」
混乱してるのを宥めるようにぽんぽんと頭を撫でた。
「う~~、もう…からかわないでよ…」
頬を膨らませての怒り口調。
だけど、少しだけ嬉しげに見える…
なんてのは都合よく考え過ぎかもな。