只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!
そう言ってくれた会長は自然な笑顔を私に向けた。
…こっちの方が絶対皆から受けいいと思うんだけどなぁ。
「それじゃあ僕は行くよ。今日は一限から特別棟の授業だから」
「はい。じゃあまた」
颯爽とその場を去っていく会長。
後ろ姿からでも華々しいオーラを感じ取れる…
高身長で頭も良くて…
本当に同じ人間なのかな?
だとしたら世の中はなんて不平等なんだろう…
「あぁは~~、憂鬱だよー!」
教室目前で堂々と独り言を言う私。
直人が教室に居たらどうしよう?
どんな顔して会えばいい?
そろ~っと教室を覗いてみる。
幸い、まだ直人は来ていないみたいだ。