只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!



「帰さない」




聞こえてきた予想外の言葉。



重なった瞳からは真剣さが伝わってくる…




「は、離して…」



申し訳ない気持ちでいっぱいになって…


涙がまた溢れてきそうで…


手を掴まれてるだけで心臓がどうにかなっちゃいそうなのに。



「なお、と?」



それはあっという間の出来事。


いつしか私は直人の腕の中にいた。



鼓動はどんどん加速していく。




けれど…



背中をトントンと優しく叩かれると、何だか少し落ち着いてきた。



「俺の前で無理すんな…思ってる事、全部吐き出せ」


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