只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!



「おはよう。美桜、花音ちゃん」



松田くんは私たちの方へ近付いてくると、いつものように挨拶をしてくれた。


ご丁寧に両サイドに女子を引き連れながら…




律儀…というべきか…


来る日は欠かさず話しかけてくれるんだよね。




「なに今の、呼び捨て?」


「他は誰もされてないのにねぇ?」


「瞬の何な訳?」



おいおい、聞こえちゃってるから。
そこのレディたち!?


ヒソヒソ話なら聞こえない場所でヒソヒソしてくれー!


全く…


朝から胃がキリキリするよ。



「おはよう。松田くん」


「おはよー」



鋭い視線に億劫になりながら…
でも挨拶はきちんと返した。


礼儀には礼儀を、である。


< 516 / 896 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop