只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!
「それがどうかしたのか?」
心の中で一人盛り上がっていると、直人の声が私を現実へと呼び寄せた。
「えっとー…今朝、花音の様子がおかしかったからさ」
「今朝?
…普段と変わらない感じがしたけどなぁ」
「そうなの。でも一瞬だけ、ほんの一瞬、いつもとは違った」
私の必死な感じが伝わったのか、二人とも真面目に話に耳を傾けてくれた。
何時にないシリアスな空気が私たちを包んでいる…
「何か…きっかけになりそうな出来事はあったのか?」
「その時、丁度松田くんが話し掛けに来てくれて…」
チッ……
「へぇ…。松田がねぇ…」
え、今の…舌打ち?
直人に聞かれたこと答えただけなんですけれども??
あ…そっか!松田くん?
だとしたらどこまで松田くんを毛嫌いしてるんだか…