只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!
そっちを見ないように顔を背けると、鋭い眼光の直人と視線がぶつかる。
なんだなんだ、温度差半端ないんですけど?
なに、この重苦しい雰囲気は…
「うっ…何でしょう?」
「何でしょうじゃねぇ!
何だっていつも勝手に一人で決めるんだよ、美桜は!」
怒りながら両ほっぺを摘まんでくる直人。
加減してくれてるのは分かってるんだけど…痛いものは痛い!
「ふひはへん(すみません)…」
「もっと寄り掛かって来いよ…
俺らじゃそんなに頼り甲斐ない?」
「違う!」
苦しそうな直人の顔を見たら咄嗟に叫んでいた。
「違う…
直人達が悪いんじゃない」
そう、問題があるのは私の方だ。
「甘え方とか…分かんないの……」