只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!
好きな人、か…
そのワードで私の頭にすぐ浮かんでくるのは…
あーもう!まだ、吹っ切れてないじゃん。
私はそれを考えないように景色を眺めることにした。
窓にコツンと額を当てながら呆然と…
「ここが今日泊まるペンション!露天風呂が自慢なんだ」
花音が歩いていく先には、白を基調とした建物が…
まるで…おとぎ話にでも出てきそう。
「久しぶりね、花音。お友達もいらっしゃい」
「今日は寛いでいってくれよ?花音の知り合いだし奮発しちゃうよ!」
中に入ると優しそうなご夫婦が私たちを迎えてくれた。
この方々が花音のお知り合いで、ペンションを経営しているみたいだ。
和やかな雰囲気に心が安らぐ…
夫婦の笑顔が、そうさせるのだろうか。