只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!
「それじゃ、手当てするから上着脱いでくれる?
あっ、カーディガンは着てていいからね!」
「えっ、本当にしてくれるんですか?」
「だって…こんなの放っておけないよ…」
嘘みたいに今までの明るさが一気に抜けていく。
先輩の顔を見ると、まるで自分が痛みを持ってるんじゃないかって位に苦しそうな表情をしていて…
知り合いでもない私のことを心配してくれるなんて…
ホンットにいい人だな~!!
人の暖かみにじーんときてしまった。
そして思った。
三木先輩になら頼んでもいいかなと…
「じゃあ…お言葉に甘えて。
よろしくお願いします!」
「うん、任せて!」
ぺこりと頭を下げると、三木先輩はどんと自分の胸を叩いた。
「はい。簡単だけど出来上がり!」
「凄い…先輩って手際いいんですね」
「湿布巻いて止めて、ネット被せただけだけどね?
手際って程のもんじゃないよ」