只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!



ちょっと照れた顔でそう言う三木先輩。



でも今のあっという間に終わらせちゃったもんなぁ…


手慣れてるって感じがしたし。



「俺さ、下に中学生の弟がいて。運動部に入ってるんだよ。
それでよく擦り傷とかつくって帰ってきてさぁ」


「あぁ、なるほど…」



弟さんの手当てを先輩がしてるってことか。


三木先輩って世話焼きってイメージがあったんだけど、まんまだなぁ…



「優しいお兄さんですね!弟さんが羨ましいなぁ」


「全然優しくないって!小さい頃なんか喧嘩しまくりだったし」


「そうなんですか?全く想像つかないです」



放送や実況でしか聞いたことのなかった先輩の声。


こうやって間近で聞けて、お話しも出来るなんて…


なんか、嘘みたいだ。





「巻いて下さってありがとうございました。
あの、何かお礼がしたいんですけど!」


「えぇ~、大した事やってないしなぁ」


「で、でも……」


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