只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!
朝に鏡で見て驚いた。
胸元より少し上、シャツで隠れるか隠れないかのギリギリの場所…
まるで主張するかのような赤黒い印が刻まれていた。
私が勝手ばっかりするから呆れられてしまったんだろうか…
だとすると、あのキスっぽい奴は?
考えれば考えるだけ直人のことばかり浮かぶ…
「美桜」
ぼーっとしていると、一階と二階の間の踊り場で声を掛けられた。
声の方向へ振り向くと…
「あぁ、大和か。おはよ」
「おはよう!あのさ…今、ちょっと話いいかな?」
「いいけど…。もうホームルーム始まるよ?」
「すぐ…すぐだから!俺に付き合って?」
かなり必死の様子の大和に連れられて、近くの空き教室に入った。
人気のない場所に来たってのは、何か話しにくいことなのかな…?