只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!



「あっ、瞬来たぁー!遅いって~!」


「あと二時間しか授業ないよ~?」


「あはは。午前は撮影で埋まってたんだよね」



お昼休みになって、ようやく私の待ち人が現れた。


皆が集まってくるその前に、私は素早く松田くんへと詰め寄る。



「えー?なになに。
何で美桜ちゃん?」



クラスメイトがこっちに注目しているのが見なくても分かる。



でも私には気にしていられる余裕なんて、ない。



「おはよ。美桜」


「昨日の話、もっとちゃんと説明してくれないかな?」


「昨日?あぁ、昨日…ね」



いつもと変わらない笑顔を私に向ける。


きっと…この人は私の怒りに気付いてる。


気付いていて、表情ひとつ崩さないんだ…



「あの子に一体…何をしたの?」


「………」


< 605 / 896 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop