只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!
「あっ、瞬来たぁー!遅いって~!」
「あと二時間しか授業ないよ~?」
「あはは。午前は撮影で埋まってたんだよね」
お昼休みになって、ようやく私の待ち人が現れた。
皆が集まってくるその前に、私は素早く松田くんへと詰め寄る。
「えー?なになに。
何で美桜ちゃん?」
クラスメイトがこっちに注目しているのが見なくても分かる。
でも私には気にしていられる余裕なんて、ない。
「おはよ。美桜」
「昨日の話、もっとちゃんと説明してくれないかな?」
「昨日?あぁ、昨日…ね」
いつもと変わらない笑顔を私に向ける。
きっと…この人は私の怒りに気付いてる。
気付いていて、表情ひとつ崩さないんだ…
「あの子に一体…何をしたの?」
「………」