只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!
自分に今起こっている事態が受け入れられない。
必死に身体を動かそうとしても、まるで効果がない。
「やっと効いた?」
嬉しそうな松田くんの声が頭上でする。
顔を上げることも敵わないから、どんな表情かまでは分かんないけど…
「いや~、中々手強かったよ。
俺がこんなに力込めてるのに、全然反応しないんだもん」
「これ………な、に……」
「…まだ話出来るんだ?
ヤバッ、面白すぎる」
子供が新しいおもちゃを見つけた時みたいな爛々とした声色。
それを聞いた途端、私は寒気が止まらなくなった。
前から感じてた変な気分は間違いじゃなかったんだ…
よくよく考えてみたら、自分でも気付かない内に…松田くんを拒絶してたのかもしれない。
無意識に後ずさりをした事もあったし…
あれは…私自身からの警告だったんだ!