只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!
「ねぇ、花音…どうかしたの?」
私がそう聞くと、花音の体がピクリと揺れる。
反応を見る限りでは図星のよう、だけど…
「な、何でもないよ?ほら、美桜もお風呂浸かってきなよ!」
花音にタオルを持たされて、私は部屋から押し出されてしまった。
聞いてくれるなってことか…
まぁ私も隆兄のことでそういう時があったもんね。
今はそっとしておこう…
そう考えをまとめると、浴場へと足を向けた。
カチャカチャーー
朝食の時間になり、集まって食事をとる。
まるで会話という会話がないまま、ただ箸の音だけが響く。
何…この重い空気は。
まぁまぁ花音が無言なのは、分かる。
だけど、大和までもが喋らないなんて!