只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!
状況が読めなくて瞬きを何回も繰り返す美桜。
だから危機感持てって言ってんのに…っ。
抵抗もしない事にイライラが募る。
「こっちの気も知りもしねぇで……ちょっとは思い知れ」
ちょっと怖い目に遇わせてやるつもりだった。
これがよく突っ走るこいつへの歯止めになればと…
本当に、唯それだけのはずだったのに。
「な、お……謝る、から。どいて…?」
いつもと違う切羽詰まった声、
耳許に掛かる吐息、
美桜の反応全てに翻弄されて…
「無理」
「なっ……!!!」
俺は目の前の白い肌に、己の唇を押し当てた。