只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!
その姿を見たら、自ずと身体が動いた。
今直ぐにでも松田から美桜を引き離そうと…
だけど、
どうやらその判断は遅すぎたようだ。
「………や、……めて………っ」
それは虫の鳴くような小さい声で。
近付いていないと聞こえてなかったと思う。
次第に後ろへと傾いていく美桜の身体。
いきなりでかなり慌てた。
が、俺は床に着く寸前の所で抱き留める事が出来た。
「てめぇ…
美桜に何したんだよっ!」
ホッとしたのも束の間。
教室に響く大和の怒号。
さっき以上の重苦しい空気が、そこにはあった。
美桜は完璧に気を失っていて、
顔は血の気が引いて青白くなっている。