只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!
「私の口から、聞いてもいいの?本人から…直接じゃなくて」
「…あぁ。美桜がいい」
「…そう。じゃあ入って?外でする話じゃないし…」
カードキーを挿し込んでドアを開け、直人を家へと招き入れた。
「私の部屋でいいよね?先に中で待ってて」
私はそう言い残すと、飲み物を入れにキッチンへと向かう。
『あのさ…直人には美桜から話しといてくれない、かな?あいつに面と向かって言うのは、抵抗あるっていうか…』
コップに氷を入れながら、さっき花音に言われたことを思い出す。
全く、世話のやける人たちだなぁ…
お盆にアイスティーを二つ乗せて、開け放たれた部屋の中に入る。
直人はベッドにもたれるように呆然と座っていた。
「ミルクとシロップもあるから、好きな分だけ使って?」
「おぅ。サンキュ」