只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!



「女一人が抱え込む事じゃねぇだろ。
これからは美桜のこと…傍で守っていくから、俺を頼って?」



苦しげな直人の声。


少し痛いくらいにギュッと抱き締める力が強まって…



『守る』かぁ…


最近同じ言葉を何処かで聞いた気がするんだけど…


何処で聞いたんだっけ?



「ありがとう…
でも、直人にはずっと前から守って貰ってるじゃん?」



家に一人でいる私をご飯に誘ってくれたり、


体調が悪い時も一緒に帰ってくれたり、


こうやって…こうやって泣きそうな時、傍に居てくれたり…



今まで助けてくれた、支えてくれたから…もう充分!



「これからは私じゃなくて、自分のことを優先して?
好きな子がいるんだから他に構ってばっかでどうすんの!」



私自身も強くならなきゃ!


今までみたいな強がりじゃなくて…もっと直人を安心させられるように。



「っ。美桜…その事なんだけど…」


「そのこと?」


「だから!好きな奴、の事なんだけど……、俺っっ!!」


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