只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!
頭を抱える私に対し、直人は端から見ても上機嫌で…
「ねぇねぇ、見て!藤堂くん、今日チョー笑顔なんだけどっ」
「いつにも増してカッコいいかも…」
学校手前まで来たらファンクラブの子たちが騒ぐ騒ぐ。
カッコいい…
うん、そりゃ顔が整ってるからそうはそうなんだけど…
いつもより良い、か?
私には違和感しかなくて逆に怖いんですがっ…
それに何より…いつもより距離が近い!!
「あの~…もう少し離れてくれません?」
「そういえば、そろそろバレンタインだな」
聞けよっ!人の話を!!
私の周りはこんな奴ばっかりか!
「そーだねぇ…」(適当)
「美桜は渡すヤツいんの?」
「えっ、うん。例年通り友チョコとか義理チョコを配り渡る予定だけど…」
「じゃなくて。本命を」