只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!
「待って」
開けようとした所に直人の手が被さる。
と同時にもう片方の腕が回ってきて…私をまるごと抱き止める。
「な、何して…!」
「悪い!勝手にお前の気持ち、決め付けたりして…」
ギュッと抱き締める力が強くなった。
まるで、離さないというかのように…
「美桜が俺を好き、とか…実感沸かなくて…」
「えっ…直人も?」
まさか直人も同じ風に思ってたなんて…
もしかして私の想いは気付かれてるかもしれないと、
そう思っていたから…
「…おい美桜。
てめぇ、俺がこんなにアピールしてるってのにまだ信じてねぇのか」
不機嫌そうな低い声にハッとする。
顔を見ると、口角は上がっているのに目が一切笑っていない。
あーっと…
地雷踏んだな、これは。