只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!



「直人、付き合ってから触れてこないし…
好かれてる自信…ないっていうか…」



…あー!何言ってんだ、私!


いやいや、好かれてる自信がないのは確かなんだけどさ。


なんて言うか、言い方…間違えた気がする。


『スキンシップがない』って言ったら良かったか?


…それもちょっとおかしいかな?



「あ?」



ぐるぐると頭の中の混乱が著しい中、不穏な空気が流れてきた。



なんか分かんないけど、めちゃめちゃ怒ってらっしゃるー!?


眉間に皺を寄せてて怖い!顔が怖い!!



直人がズンズンとこっちへ迫ってくるのを見て、反射的に後ろへと後退する。



「お前、何も分かってねぇな」


「何って……何?」


「…こっちの気も知らねぇで」



ボソッと直人が何かを言った。


けど私の耳には届かず…



気付けば、あっという間に直人の腕の中に。


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