只今、恋の修羅場に巻き込まれそうです!



「美桜」


「ん?」


「ちょっと来い」



振り返ると、ソファに座る直人が手招きしていた。


私は小首を傾げながら、お皿を水に浸けて側に寄っていった。



「何?」


「ここ、座って?」



トントンと手で隣を示す直人。



とと、隣に座るってこと!?



付き合い出したものの、至近距離に居たことなんて滅多になくて…


少し…いや、かなり緊張してきた。



「うん…」



恐る恐るソファへと座る。


その瞬間、


直人にギュッと抱き締められた。



触れ合うことにまだ全然慣れなくて…


だけど、


直人の鼓動の音が…ドギマギする私を落ち着かせてくれた。


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