蒼の歩み
「いいんじゃねェか。そんなの俺の周りじゃ普通だぜ。たまにはハメはずすのも悪くねェ」
「そうだね。たまに、だったらね。蒼君は、ある?お酒の失敗談とか」
「俺は酒飲むとオブラート無くなるんで、1人俺から離れていった。間違った事は言ってねェし後悔はしてねェ。そうやって普段見ねえ姿曝される方が、俺は親近感持つけどな」
「そうなんだ……」
オブラートが無くなる?どういう風になるのか、想像が出来なかった。
「別にやたら批判やら言うとかじゃねェよ。普段言ってる事に関してのオブラートがとれるだけ。まあ、俺はだがな。嘘つけねェんで、バシバシ言うぜ」
そっか。
「引いたか?」
「まさか!なんで」
そういう話を私にしてくれるのは、嬉しいよ。と、缶チューハイをちびちびと飲みながら彼の話に耳を傾ける。……半分も飲んでいないのに、もう顔が火照ってきた。そんな私の様子を見て彼は、本当に弱ぇんだな、と一言。
「酒どんだけ飲めるかはわかっておいた方がいいかもな。体調にもよるだろうし。女は特にな」
「女は特に、なの?」
「女は酔うといろいろ不具合あるだろ。よく、酔っぱらった女を後ろからどさくさに紛れて乳揉んでるヤツ居るだろ。男はその辺で寝ても問題ねェが」
……なるほど。いつの間にやら1杯を飲み終えていた彼の頬も、ほんのりと紅みがかっていた。が、私ほどではないだろう。せっかく缶チューハイを買ってきてくれた彼には悪いが、半分くらい飲んだところで私はお酒に口をつけるのをやめた。
「あのねー、蒼君」
「んー?」
「なんか、蒼君は今まで出逢った人の中で、1番好き」
1番だとか何だとか、こんなこと簡単に口にするものではないとわかってはいるが。
「蒼君から色々考えを引き出したくなって、色んな話をたくさんしたいから、つい長話や質問をしてしまう。それに対して、しっかり答えてもらえていつも有り難いと思ってる。蒼君に弄られるの好き」
お酒の力の所為なのか。彼への想いがスラスラと。
「い、いや、弄られるの好きってのはそういう意味じゃなくて……」
言った後で恥ずかしくなり、慌てて訂正。
「そうだね。たまに、だったらね。蒼君は、ある?お酒の失敗談とか」
「俺は酒飲むとオブラート無くなるんで、1人俺から離れていった。間違った事は言ってねェし後悔はしてねェ。そうやって普段見ねえ姿曝される方が、俺は親近感持つけどな」
「そうなんだ……」
オブラートが無くなる?どういう風になるのか、想像が出来なかった。
「別にやたら批判やら言うとかじゃねェよ。普段言ってる事に関してのオブラートがとれるだけ。まあ、俺はだがな。嘘つけねェんで、バシバシ言うぜ」
そっか。
「引いたか?」
「まさか!なんで」
そういう話を私にしてくれるのは、嬉しいよ。と、缶チューハイをちびちびと飲みながら彼の話に耳を傾ける。……半分も飲んでいないのに、もう顔が火照ってきた。そんな私の様子を見て彼は、本当に弱ぇんだな、と一言。
「酒どんだけ飲めるかはわかっておいた方がいいかもな。体調にもよるだろうし。女は特にな」
「女は特に、なの?」
「女は酔うといろいろ不具合あるだろ。よく、酔っぱらった女を後ろからどさくさに紛れて乳揉んでるヤツ居るだろ。男はその辺で寝ても問題ねェが」
……なるほど。いつの間にやら1杯を飲み終えていた彼の頬も、ほんのりと紅みがかっていた。が、私ほどではないだろう。せっかく缶チューハイを買ってきてくれた彼には悪いが、半分くらい飲んだところで私はお酒に口をつけるのをやめた。
「あのねー、蒼君」
「んー?」
「なんか、蒼君は今まで出逢った人の中で、1番好き」
1番だとか何だとか、こんなこと簡単に口にするものではないとわかってはいるが。
「蒼君から色々考えを引き出したくなって、色んな話をたくさんしたいから、つい長話や質問をしてしまう。それに対して、しっかり答えてもらえていつも有り難いと思ってる。蒼君に弄られるの好き」
お酒の力の所為なのか。彼への想いがスラスラと。
「い、いや、弄られるの好きってのはそういう意味じゃなくて……」
言った後で恥ずかしくなり、慌てて訂正。