蒼の歩み
それから数日が過ぎ。



ブログで、今日はケーキを作ったよ、と写真を載せてみれば。今日はなんか美味そうなケーキ作ってたんだな、女の子だな。とメールがきたり。



体調が悪く、気持ちが悪い。と書いてみたら。大丈夫か?とコメントがきて。




こういうつもりではなかったのに、きちんと私のブログを見てくれているんだなという彼の言葉が、嬉しかった。



私の一言一言に、全部ではないけれど反応をくれて。……いつの間にか、秋塚さんから何か言葉を貰いたいが為に一言ブログを書いている自分がいることに、気がついた。



――でも、けっきょくその後。直にメールで伝えたり話したりすることが多くなったので、ブログは以前のように更新しなくなっていった。だが、ブログはやっていてよかったなと思う。私と秋塚さんが繋がる第一歩になったと勝手ながらそういう風に感じていた。



相手の都合もあるし、流石に毎日は話せないけれど。私にとってこの積み重ねはとても楽しい充実した時間となっていた。何気ない会話が楽しい、というのはこういうことを言うのだろう。



少し言い方は悪いかもしれないけれど、彼は良い話し相手だ。
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