蒼の歩み
見せられた画面に映っていたものは。



「……凄い」



最初の、感想。そこには、市販の小説にも負けないぐらいの文章が、ずらり。



「どうやったらこういう文章思いつくの?」



自分も昔、遊びで二次創作の小説を書いていたことがあったが、比にならない。



「考えて打つところも見てみたいなぁ……」



「なぁ、真歩ー」



「なぁに?」



「俺のここ、触るか?」



「……は?」



彼の何かが狂ったのか、私の見間違いでなければ、蒼君は己の股間を指差している。



触るなら責任とれよ、と分けのわからない事を言ってきている。……いつもの私なら、誰が触るかばか!といった言葉を浴びせるが。



お酒の抜けきっていない頬、弄られるのが好きという先ほどの私の発言。……蒼君は、いつもの如く私をからかいにきている。

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