蒼の歩み

秋塚さんの後ろをついて行って、目に入ってきたのは。シルバーの綺麗な車。



身だしなみがきちんとしている人は、車まで綺麗なのかと。思わず感嘆の息が漏れる。



助手席に乗っていいよと言われたので、私は遠慮せず乗り込んだ。



……それにしても。今日の秋塚さんは何だか良い香りがする。香水でもつけているのだろうか。薄茶色の髪が、秋塚さんに合っていて。




それに比べ、私は。一度も染めたことの無い漆黒の髪に、化粧なんてものも滅多にしない。




私達って、釣り合わないなと苦笑していると




「どうした？」




と声をかけられてしまったので、慌てて何でもないですよと答える。




秋塚さんの、車に乗り込んで。瞳に飛び込んできたものがあった。