蒼の歩み
「あの、どうかされました?」
「ああ。……お前のこと、考えてた」
お前のこと、考えてた。
この言葉に、カーナビをいじっていた私の指も止まる。まるで身体が石になったかのように。……でもすぐに
「……え、えぇ!?ええぇ!?」
動揺を隠し切れずに声をあげてしまった。が、
「嘘」
2文字の言葉が私を直撃してきて、今度は私は目が点になったような気分になる。
「え、えぇー……。えぇー……」
喜びから一気に底に落とされた感じだ。『え』という言葉しか発せなくなってしまったぞ、と言わんばかりに『え』のみで哀しさを表していたら。
「面白ェ奴」
と、笑われてしまった。……あーぁ、完全にバカにされてるな私。
何を思ったのか私は、仕返しをしようと考えた。突然だが私は今、腰が痛い。
昨日、何も無いところで滑って腰を打ち付けてしまった。幸い、周りに人がいなくて誰も見ていなかったからよかったけれど。……痛い。こんなちょっとした出来事を、何となく秋塚さんと絡ませてしまってみた。
「ああ。……お前のこと、考えてた」
お前のこと、考えてた。
この言葉に、カーナビをいじっていた私の指も止まる。まるで身体が石になったかのように。……でもすぐに
「……え、えぇ!?ええぇ!?」
動揺を隠し切れずに声をあげてしまった。が、
「嘘」
2文字の言葉が私を直撃してきて、今度は私は目が点になったような気分になる。
「え、えぇー……。えぇー……」
喜びから一気に底に落とされた感じだ。『え』という言葉しか発せなくなってしまったぞ、と言わんばかりに『え』のみで哀しさを表していたら。
「面白ェ奴」
と、笑われてしまった。……あーぁ、完全にバカにされてるな私。
何を思ったのか私は、仕返しをしようと考えた。突然だが私は今、腰が痛い。
昨日、何も無いところで滑って腰を打ち付けてしまった。幸い、周りに人がいなくて誰も見ていなかったからよかったけれど。……痛い。こんなちょっとした出来事を、何となく秋塚さんと絡ませてしまってみた。