蒼の歩み
蒼君との会話に花を咲かせていると、いよいよ場内は真っ暗になり。


ついに上映し、私は夢中で画面に食いついた。時々、隣に座る彼の様子を伺ってみると、彼も同様映画に夢中になっていた様で。



序盤は、ここでこう来るんだね、と小声で話し合ったりしたけれど。中盤からはもう、2人とも真剣で。



ただ、映画を観ている最中。私の右手に彼の左手が重なって。……映画を集中して見れなかった原因が1つ出来てしまったけれど。



それでも、久しぶりの映画というのもあって。彼と、館内の皆と。笑いの場面では思わず吹き出したりと、2人以上で1つの作品を観るという素晴らしさを、私は胸に抱くことができた。



最後の方は、映画があまりにも凄すぎて思わず目を輝かせながら見入ってしまっている自分がいた。

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