蒼の歩み
「俺な、真歩と話していると気晴らしになる」



「あら、どうしたの突然」



「ん、ちょっとな……」



蒼君……？



「なぁ、真歩。これから、逢うの少し控えようか」



「えっ、どうして？」



「悪ィな突然、ちょっと休みたくてな」



「休みたくてな……」



「また逢えるようになったら連絡するから」



「連絡、するから……」



彼の急な言葉に、鸚鵡返ししか出来なかった私。そんな私の様子に蒼君は、ふと笑みをこぼし、またすぐに逢えるようになるから、と言う。



きっと、仕事が忙しいのだろうか。午前中ではなくてお昼過ぎから出勤しているからというのもあるが、帰りはいつも夜遅くらしいし。私は寂しい気持ちを隠して、わかった、と返事をしておいた。



そうだよね。せっかくの休みの日に、毎回とは言わずとも、いつも私に付き合わせてもらって、それだと身体も休めれないもんね……。
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