ハートロッカー
何となく視界に入った小さなホテルに場所を決めると、そこに入った。

「あの、予約はしていないんですけど…」

「いいですよ」

受付の人は笑顔で答えてくれた。

「シングルの1番安い部屋で」

「かしこまりました。

こちらに住所と名前をご記入ください」

差し出された宿泊者名簿に、でたらめな住所と名前を書いた。

「205号室です」

「ありがとうございます」

カギを受け取ると、階段で2階にのぼって、部屋へ向かった。
< 137 / 153 >

この作品をシェア

pagetop