ハートロッカー

*愛のことば*

その翌日の昼休み。

俺はポッキーを口にくわえながら、三春さんを口説き落とそう作戦を練っていた。

「またポッキーかよ…」

机のうえに置かれているポッキーのパッケージに七緒は嫌な顔をした。

「ヤなら食わなくてもいいんだぞ?」

そう言ってポッキーを片づけようとした俺に、
「すみませんすみません」

七緒は謝って箱からポッキーを1本出した。

ポッキーは俺の好きなお菓子ナンバーワンである。

「さっきから一体何考えてるの?」

針井ちゃんがポッキーをかじりながら聞いてきた。

「んー、何でしょう?」

俺はくわえポッキーのまま笑って答えた。

「また何か変なことじゃなければいいけど…」

七緒は嫌そうに呟いた後、ポッキーをかじった。
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