ハートロッカー
「黒髪がよく似合うクールな美人。

ガートがすごく固いのが玉に瑕(キズ)ってとこかな」

「ほー」

武瑠はうんうんとうなずいた。

「要するに、今までとは違って手強いタイプか」

武瑠はうーんと考える動作を見せた後、
「やっぱここは、外堀を埋めた方がいいんじゃないか?

例えば九重さんからとか」
と、アドバイスをした。

「九重さんに協力をしてもらうってこと?」

そう返した俺に、
「そう言うこと!」

武瑠はパンと両手をたたいた。

「本人の気持ちとかは考えないんだ」

第3者の声が聞こえたので視線を向けると、
「あ、今井くん…」

今井がドアの横に突っ立っていた。
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