ハートロッカー
九重さんは俺が通っている高校の近くにある『ニコニコ横町』で、大正時代から営業しているレコード店『アウト・ブルース』の店主を務めている32歳の男だ。
7歳になる1人娘、五十鈴(イスズ)ちゃんを育てているシングルファザーでもある。
彼とは俺が中学2年生の頃からのつきあいで、掘り出し物のレコードの入荷が入るとこうしてメールをくれる。
メールの内容を確認すると、
「おっ、やった!」
テンションがあがって、俺は思わず声を出してしまった。
そのせいでクラスメイトの視線が何事かと言うように俺たちに集中した。
俺は手を顔の前に出して謝る動作をした。
「また女か?」
七緒が声をかけてきた。
「何で女前提なんだよ」
俺はそう返した後、親指で画面をスクロールしながら九重さんからきたメールを読んだ。
7歳になる1人娘、五十鈴(イスズ)ちゃんを育てているシングルファザーでもある。
彼とは俺が中学2年生の頃からのつきあいで、掘り出し物のレコードの入荷が入るとこうしてメールをくれる。
メールの内容を確認すると、
「おっ、やった!」
テンションがあがって、俺は思わず声を出してしまった。
そのせいでクラスメイトの視線が何事かと言うように俺たちに集中した。
俺は手を顔の前に出して謝る動作をした。
「また女か?」
七緒が声をかけてきた。
「何で女前提なんだよ」
俺はそう返した後、親指で画面をスクロールしながら九重さんからきたメールを読んだ。