ハートロッカー
よし、できた。

編み込みが終わると、黒のコートを羽織り、カバンを持って1階へと降りて行った。

「あっ、三春さーん」

1階に顔を出すと、大政がすでにきていた。

…しまった。

あたしは先ほど選んだ自分の格好を後悔した。

「かぶってんなあ」

上野があたしがたった今思ったことを口に出した。

「黒装束だね。

俺も人のこと言えねーけど」

黒いカッターシャツに黒いスキニーパンツ姿の安部が言った。
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