空も飛べない…。
「なのにアンタがいた!…彼女と同じ顔をしているアンタが…!!」
これ以上、言ったら…
「アンタは友達に囲まれて笑ってた」
自嘲気味な笑みを浮かべて、また空を見上げる。
「彼女は友達だったヤツらに傷付けられたのに!…なんでアンタが」
ダメだ!!
心の奥底で叫ぶ。
でも、もう先に口にしてしまう。
俺は、振り返り、
「なんでアンタが幸せなんだよ!!」
あの子を睨みながら、言い放った俺の声が、空へ響く。