スイートな御曹司と愛されルームシェア
第三章 手なずけました
「はあっ……咲良さんっ。俺……もうダメです……っ」
翔太が息を荒げ、汗でポロシャツが貼りついた逞しい胸を激しく上下させながら言う。
「何言ってるの! 何でも言うこと聞くって言ったのはラッキーの方でしょっ」
「そうですけど、これ以上はもう……」
「だらしないわね、男でしょっ。もっとしっかりしなさいよっ」
そう言うと、咲良は黄色いテニスボールをトスし、渾身の力をこめてサーブを放った。
「わっ」
翔太がどうにか返したボールは力のないもの。それを今彼がいる側とは逆のサイドラインぎりぎりに叩きつけて、翔太を走らせてやる。ふわっと浮いた彼のリターンを強烈なスマッシュで返し、翔太が追いつけずに体勢を崩すのを見て、胸のすくような気分を味わう。
あっという間にマッチポイント、そして咲良のサービスエースでゲームセット。
「やったね、圧勝!」
咲良がラケットを持ったまま、両手を青空に突き上げた。
「咲良さんは……勉強もできるのに、スポーツも得意なんですね」
翔太が額の汗を拭いながら、ゆっくりした足取りでコートネットを回って咲良に並んだ。
「中学、高校ではテニス部だったの。今ではストレス解消にたまに来るだけだけどね。でも、最近では結婚したとか子どもができたとかで付き合ってくれる友達が減っちゃって。マシン相手に打ち返すだけだったから、今日は久々にゲームができて楽しかったわ」
翔太が息を荒げ、汗でポロシャツが貼りついた逞しい胸を激しく上下させながら言う。
「何言ってるの! 何でも言うこと聞くって言ったのはラッキーの方でしょっ」
「そうですけど、これ以上はもう……」
「だらしないわね、男でしょっ。もっとしっかりしなさいよっ」
そう言うと、咲良は黄色いテニスボールをトスし、渾身の力をこめてサーブを放った。
「わっ」
翔太がどうにか返したボールは力のないもの。それを今彼がいる側とは逆のサイドラインぎりぎりに叩きつけて、翔太を走らせてやる。ふわっと浮いた彼のリターンを強烈なスマッシュで返し、翔太が追いつけずに体勢を崩すのを見て、胸のすくような気分を味わう。
あっという間にマッチポイント、そして咲良のサービスエースでゲームセット。
「やったね、圧勝!」
咲良がラケットを持ったまま、両手を青空に突き上げた。
「咲良さんは……勉強もできるのに、スポーツも得意なんですね」
翔太が額の汗を拭いながら、ゆっくりした足取りでコートネットを回って咲良に並んだ。
「中学、高校ではテニス部だったの。今ではストレス解消にたまに来るだけだけどね。でも、最近では結婚したとか子どもができたとかで付き合ってくれる友達が減っちゃって。マシン相手に打ち返すだけだったから、今日は久々にゲームができて楽しかったわ」