適当魔法少女・りおん!!
7―裏世界の車窓から。
会議は踊る――。
少女達の瑞々しさとは裏腹に、りおんの行為の後始末は「意外」に紛糾した――。
アメリカ側が、全てにおける補償を監理局に求めるのは、当然の行動――。
たかが「ひとつ」の軍事衛星とはいえ、国益を損なう事態と、国家安全保障局が議会に圧力をかけ、画策したとしても、言い分としては「正しい」範疇に収まる――。
かくして某国、某所にて監理局主催の秘密会議は行われた――。
何処の国を監視していたのか――。
破壊された軍事衛星の素性の開示を求めたのは「同盟国」のイギリスだった――。
濁すアメリカ――。
先手を打たれたと、舌打ちする他国――。
無論、イギリスも、もっと言えば他国も、何処を「観ていた」などというのは、とうにわかってはいる事実――。
白々しくイギリスが問い、はぐらかすアメリカ――。
三流小芝居の始まり――。
その幕を降ろそうと、ロシアと中国が監理局に会議の円滑な進行を即する――。
状況をシニカルに眺め、機会を伺うフランス――。
秘密会議には「表世界」の勝者である、国連安保理常任理事国の5ヵ国と――「裏世界」から「現役」魔法少女を輩出する国々が参加する――。