適当魔法少女・りおん!!
対峙するアメリカ、イギリス――。
フランスも隙を伺い、魔法少女輩出国も、常任理事国に牙を剥く――。
かの懸案事項よりも、こちらが本題ではないかと錯覚する程に議論は応酬され、議場の熱は上がる――。
独立した共和国を、強引に編入するロシアのやり方をアメリカが問う――。
編入は合法であり、内政干渉と凄むロシア――。
あまり詮索し、経済制裁などという手段を用いるなら、欧州に供給している天然ガスのパイプラインを閉じるぞ――と「やんわり」と牽制すると、隣の席の中国代表が深く頷く――。
ならばと、イギリス代表の目配せに反応したサウジアラビア代表が、原油増産をほのめかし、増産分を欧州へ優先的に回すとロシアを「脅す」――。
そうなったら、ロシアの天然ガスはいらないなぁ――皮肉るフランス――。
一瞬、議場が静まるが――「まぁまぁ」とイギリス代表が両陣営を宥める――。
何も解決していないが、険悪な空気が妙に中和される――。
そして「議題」は次の項目へ移行する――。
矛先は日本――。
りおんのバイアスがかかり、更に監理局本部までもかっさらわれ、面目丸潰れ――と被害妄想の中国が妬む――。